トピックス

食の安全性を考えてみませんか?

原産地表示

食料品を買うとき、これはどこで生産されたのか気になりませんか?
農産物の輸入が増える中で、国産品と輸入農産物とを区別する必要があるのではないか?収穫後(ポストハーベスト)の農産物に農薬をかけて輸出するなどといった残留農薬はどうなっているの?と関心が高まっています。

このようなことを背景に、1999年7月にJAS(日本農林規格)法が改正され、一般消費者向けの全ての飲食料品に原産地表示が義務付けられることになりました。生鮮食料品については2000年7月から、加工食品については2001年4月から適用されています。

有機農産物

2001年4月から有機農産物認証制度が実施されています。

有機認証制度はJAS法改正によって導入されました。JAS規格に基づいて、検査を受け、これに合格し有機JASマークがつけられたものでなければ「有機○○○」などの表示をしてはいけないことになりました。

無農薬、減農薬などの特別栽培農産物は任意制度のガイドラインが適用され認定期間の検査を受ける必要はありません。

日本では「有機農産物及び特別栽培農産物にかかる表示ガイドライン」をつくっています。このガイドラインは有機農産物、転換期間中有機農産物等の6分類でそれぞれの栽培方法を定めています。

有機農産物などの分類
有機農産物 特別栽培農産物
・有機農産物
化学合成農薬、化学肥料を原則として使用していない栽培方法によって3年以上経過し、堆肥等による土づくりを行ったほ場において収穫されたもの。

・転換期間中有機農産物
化学合成農薬、化学肥料を原則として使用していない栽培方法によって6ヶ月3年未満経過し、堆肥等による土づくりを行ったほ場において収穫されたもの。

・無農薬栽培農産物
前作の収穫後から当該農産物の収穫までの期間において、農薬を使用しない方法により生産されたもの。

・減農薬栽培農産物
前作の収穫後から当該農産物の収穫までの期間に化学合成農薬の使用が、当該地域の同昨期において慣行的に行われている使用のおおむね5割以下で生産されたもの。

・無化学肥料栽培農産物
前作の収穫後から当該農産物の収穫までの期間において、化学肥料を使用しない栽培方法により生産されたもの。

・減化学肥料栽培農産物
前作の収穫後から当該農産物の収穫までの期間に化学肥料の使用が、当該地域の同作期において慣行的に行われている使用のおおむね5割以下で生産されたもの。

「有機JASマーク」
有機JASマーク登録認定機関名

遺伝子組み換え食品

米国、カナダ、アルゼンチンなどでは、除草剤に強い大豆やナタネ、害虫抵抗性のあるとうもろこしなどの遺伝子組み換えの農産物が生産されています。

米国から輸入する大豆、とうもろこし、ナタネなどについては、生産・流通の段階で区分管理しているのは食用大豆の一部だけで、遺伝子組み換え体と非遺伝子組み換え体とが分別されないまま流通しているのが実情です。

日本では2001年4月から表示が義務化されました。表示の対象となるのは大豆やとうもろこし、ばれいしょ等およびその加工食品ですが、消費者の関心度合いや新たな検出結果等をふまえ、定期的に見直すこととなっています。

遺伝子組み換え食品の表示基準と対象品目
遺伝子組み換え農産物が不分別である農産物及びこれを原料とする場合 「遺伝子組み換え不分別」等 義務表示
遺伝子組み換え農産物が及びこれを原料とする場合 「遺伝子組み換えのものを分別」「遺伝子組み換え」等
分別生産流通された非遺伝子組み換え農産物及びこれを原料とする場合 「遺伝子組み換えでないものを分別」「遺伝子組み換えでない」等 任意表示
表示不要(当該対象農産物の名称のみ)
対象となる農産物
・大豆(枝豆、大豆もやしを含む)、とうもろこし、ばれいしょ、ナタネ、綿実
対象となる主な加工食品
・豆腐、油揚げ類、凍豆腐、おから及びゆば、納豆、豆乳類、みそ、大豆煮豆、大豆缶詰及び瓶詰、きな粉及びこれらを主な原料とするもの
・コーンスナック菓子、コーンスターチ、ポップコーン、冷凍トウモロコシ、とうもろこし缶詰及び瓶詰
コーンフラワーを主な原材料とするもの

参考資料:JA全中発行 ファクトブック